住宅内の隙間を減らして断熱性を高めることで夏は涼しく、冬は暖かい快適な環境を提供してくれる住宅が高気密高断熱住宅です。
高気密高断熱住宅は優れた機能を有している高性能な住宅ですが、細かい基準や数値があるのをご存じの方は少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では高気密高断熱住宅について日本と世界の基準について少しだけお話ししたいと思います。
高気密高断熱とは?
住宅と外部との隙間が少なく、気密性が高い状態のことを「高気密」といいます。また、住宅内の構造部に外気からの影響を受けにくい建材を使用することで、熱の外部への放出を遮断して宅内の温度を一定に保つことを「高断熱」といいます。
洋服に例えるならば、ダウンジャケットやウインドブレーカーなどの風を通しにくい洋服を着た状態が「高気密な状態」といえます。
高気密高断熱の基準
近年は多くの住宅メーカーが高気密高断熱という言葉を用いていますが、明確な高気密高断熱の基準値は存在せず、各社独自の基準を設けています。
一般的に気密性はC値、断熱性はUa値という数値を用いて基準を表しているのです。そしてC値、Ua値の両方とも数値が低いほど気密性・断熱性に優れた住宅として認識されます。
日本の基準
気密性に関する日本国内の基準(C値)は、計算床面積1㎡につきどの程度隙間があるかを「㎠/㎡」という単位で表します。
このC値が小さいほど気密性が高い住宅として認識されていました。以前日本では基準値5㎠/㎡以下の住宅が高気密住宅として認定されていたのです。現在の基準では1.0㎠/㎡以下の住宅は高気密と言われています。
また、断熱性能を表すUa値も少ないほど断熱性能が高い住宅として認識され、例として東京都の基準値は0.87程度で諸外国と比較して断熱性能は低い傾向にあります。
世界の基準
世界の気密性の基準も日本同様にC値で表され、同様の計算方法である「㎠/㎡」という単位で表されています。C値の代表的な例を挙げてみると、カナダでは0.9㎠/㎡、スウェーデンでは0.6~0.7㎠/㎡以下が基準値とされており、日本よりも気密性に優れていることが伺えます。
また断熱性能を表すUa値についても、C値と同じく断熱性能に優れていることになります。例を挙げてみるとアメリカは0.43、フランスは0.36、イギリスは0.42、ドイツは0.40で、諸外国とも日本よりも断熱性に優れた住宅を建築しているのです。
まとめ
日本には気温や天候が季節ごとに異なる「四季」が特徴的な国で熱い夏や寒い冬など、1年を通してかなりの温度差が生じていきます。
このような気候条件でも、高気密高断熱住宅に住むことで常に快適な生活が実現されるのです。しかし、高気密高断熱住宅を建てる際の基準値は住宅メーカーによって異なるので、快適な住宅を建てるためにもメーカーが提唱している数値を比較検討しなければいけません。
そこで快適な高気密高断熱住宅を建てる際には本記事を参考にして、最適な住宅メーカーを選択してください。
ちなみに大園建設は施工事例にそれぞれの物件ごとにUa値とC値を記載しております。
↓の写真をクリックすると施工事例がご覧いただけますのでご参考いただけますとありがたいです。
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